Gintonic

雑多

ネガティブな私の生き方が少しだけ変わった話

大学生、19歳、厄年。

何もかもが辛かった。

大切だったはずの人を最低なカタチで裏切った。

傷つけたのは私なのに、落ち込んだ。

落ち込む資格なんてないはずなのに、毎日泣いていた。

そんな日々が1か月以上続いていた。

 

誰と話していても、

「心の中では、私のことを罵倒しているんだろうな。」

と思っていたし、とにかく生きているのが辛かった。

 

そんな中、仲の良かったバイトの先輩に

「全員から自分が嫌われている気がして辛い」と打ち明けた。

その先輩は私の重すぎる言葉に対して

大きな体と同じように大きな声で笑いながら言った。

 

「お前が思ってるより、誰もお前のことなんて考えてないよ」

 

その瞬間、世界が変わったかのように感じられた。

大げさかもしれないが、私にとってはそれくらいの衝撃だった。

 

思い返せば、これまでの19年間、

ずっとみんなが自分を見ていると思っていた。

「みんなが私のことをブサイクだと思っているんだろうな。」

「さっきの私の声きもかったかな。みんなそう思っただろうな。」

「あんなこと言って恥ずかしいやつって思われただろうな。」

自意識過剰すぎる妄想はあげればキリがない。

 

ネガティブなくせに、全員が私のことを気にしていると思っていた。

むしろ一周回ってポジティブだったのかもしれない。

 

よく考えれば、私自身も周りの人にはあまり興味がない。

誰かの失敗に対して次の日になっても

「昨日あの人失敗していたな。可哀想。」だなんて思ったことはない。

 

周りの人は案外自分のことは気にしていないのだと

19歳にして初めて気づくことができた出来事だった。

それと同時に、私は自分のことばかり考えていたんだな。

もっと俯瞰的に物事を捉えないといけないなと感じた出来事でもあった。

 

その先輩はきっと軽い気持ちでその言葉を言ったのだと思う。

実際に数年後、先輩の言葉で人生が変わりましたと伝えたとき

同じように大きな声で笑いながら

「そんなつもりで言ったわけじゃなかった」と言われた。

 

だけどその何気ない一言だったからこそ私は救われたのかもしれない。

 

私はネガティブだ。

自他ともに認める、かなりのネガティブだ。

だけど、この言葉をもらってから以前より明るくなったように思う。

人生の分岐点はどこですかと聞かれたら、この日と答えるだろう。

それくらい、私は変わることができた。

ほんの少しだけなのかもしれないけど。

グラフの横軸に対して、常に右斜め下に落ちていたマインドが

ほんの少しだけ上に傾いた。

近くで見ると平行に見えるくらいの小さな変化だったかもしれないけど

やっぱり私の人生の分岐点は絶対にここだったのだと思う。

 

自分のことを考えすぎるからこそネガティブなのかもしれない。

 

これまでの自分に改めて伝えたい。

お前が思ってるより、誰もお前のこと考えてないよ。

気にすんな。